某ツタヤをふらついている時に見つけた表紙とタイトルが気になりすぎる漫画。衝動買いです。だって頭半分もげてるんですよ。
表紙とタイトルからそこそこ予想通りの内容でしたが、面白さは予想以上です。
ざくっとあらすじ
【なんらかの事情でお亡くなりになられた死者が訪れる「死役所」。
死因ごとに分けられている課で書類を記入し、成仏の手続きをとる。
天国か、あるいは地獄…それは成仏した人にしかわからないのです。】
連載時期
作者:あずみきし
2013年11月号~ 月刊コミック@バンチ
2018年6月号~ 月刊コミックバンチ
2024年4月~ コミックバンチkai
にて連載。既刊26巻。
個人的感想
さっぱりしたグロさ
死役所に訪れる死者は亡くなった時のそのままの姿で描かれ、死因によって無傷から痛々しいを通り越してそれで歩けるのかなっていうレベルまで様々。…飛び込みとかでバラバラになってしまった場合はいったいどうなるのかは、謎。
あずみきし先生の絵はさっぱりしているのでそこまでグログロしていない(と思う)のですが、キツイ人にはキツイのだろうか。
様々な人生
死役所に訪れた死者達の生前が胸糞悪い話から泣ける話まで、オムニバス形式で語られていきます。
人それぞれの人生に人それぞれの死因。
設定はありがちかもしれませんがとことんシビアで、死んだらそれまでの変えられない事実。
現実でも起こりうるような原因で亡くなった死者達の背景に、なんとも言えない気持ちになる。
現世に残された人に色んな感情があるように、死役所では死者達の色んな感情が描かれるので切なさややるせなさが上乗せされる。
時にどうしようもないクズみたいな死者の話もあります。死んでしまってもなおクズだという救いのなさ。
リアリティがあるようにも思える。
その人の人生を知ってしまったからこそ余計に泣けてくる。
命の重さや社会問題など色々考えさせられるものがあり、改めて重く受け止められます。
職員たちの過去
オムニバス形式で様々な人生を見るのですが、どう展開していくのかと思う間もなく早い段階で職員たちの過去が気になり始めます。なぜ役所で働くのか、なぜ職員全員苗字に「シ」がつくのか、色々と気になりだします。
特に「お客様は仏様ですから」が決まり文句の総合案内職員:シ村さん。
いつも胡散臭い感じの張り付けたような笑顔を絶やさないシ村さんですが、ほんの時々見せる素顔。
丁寧なようでオブラートに包まない発言をすることもあるなんとも読めないシ村さん。
現在気になっていたことが少しずつ明らかになってきています。シ村さんの過去もだいぶ明らかになってはきましたが、いつまでも気になる状態です。
〆る
生き返るなどの救済措置はないので全体的に暗く「あー良かったね」と思える話などほぼ無いに等しいです。純粋に先が気になる作品です。