時代の差を感じる漫画。スカートは長いしドストレートな描写が満載です。最近の漫画にはない要素がたっぷりで、逆に新鮮。
ざくっとあらすじ
【一重まぶたに三白眼がコンプレックスな主人公、実子(ジツコ)。
可愛らしい容姿を持ちながら気が強く、毒舌ワガママなみよちゃん。
高身長でボーイッシュだが、気弱で内向的。手芸やぬいぐるみ収集を好む乙女なサワタリくん。
学業優秀、過去に男子にいじめられた経験があり男嫌いな桃苗(モモナエ)。
それぞれ個性的な4人の女子を中心に繰り広げられる学園コメディ。】
連載時期
1982年~1988年、ぶ~けで連載。前・後編/続編全9巻。
個人的感想
キャラクター
いつも4人でつるんでいてそれぞれの視点から描かれることもあるので、実子が主人公だと知った時は衝撃でした。実子は1番好きなキャラクターなのですが、きっと一重で三白眼に親近感を覚えたんだと思う。
4人とも少女漫画にありがち(?)な女々しさがなく、とても好感が持てます。
実はこの4人の中に入りたい、学級委員長で風紀委員の優等生でありながらロックミュージシャンの追っかけ、梅本(ウメモト)もなかなかいいキャラしていて好きです。イヤミな一面を持ちながら、実子達がなにかやらかせば陰ながら心配したりする健気な一面を見せたりします。
あと強烈な教頭先生とクセの強い花椿(ハナツバキ)くん。
そして実子の想い人、小田島(オダジマ)先生。超絶穏やかで口数が少ない、ちょっと何考えてるかわからないダンディな先生です。
花椿くんのクセが群を抜いて強いだけで、基本的にクセが強いキャラクターしかいないかもしれない。
少女漫画あるあるがそんなにない
今時の少女漫画のようにフワッとキラッとした異次元ファンタジーではありません。恋愛も描かれてはいますが、無駄にすれ違いの連続とかまどろっこしい面倒くさい描写はなくて、ストレスなく読み進められます。
そもそも女子4人がメインの漫画。性格も見た目もバラバラながらに仲良しですが、時々揉めたりして心の中では誰かをバカにしたり文句を言ったり。誰か1人が離れれば3人で固まって1人の悪口を言ったりなどと何気にリアルです。
個性が強いからずっとつるんでいくのが難しそうな気がしますが、卒業式の日「習慣(慣れ)だよ」と誰かが言うのです。確かに、バラバラな性格ながらになんとなく自然に一緒にいることってあるかもしれないなと。
21世紀編
もう絶版らしく、中古で買えたらラッキーな漫画です。電子書籍にもなっていない。故に中古でも高い。
楽天だとどのストアも3万円を超えています。Yahoo!で2冊セットで3千円代。アマゾンでも1巻が千円代で2巻は2千円代でした。我が家には1巻は奇跡的にあるので、2巻を買うかどうか迷ってしまいますね。ここまで読んだのだから、読みたいですね。
21世紀編には、かつて女子高生だった彼女たちが30代になって再登場です。結婚してお母さんになっていたり、トップモデルになっていたり。
女子高生のスカート丈が短くなっています。ちゃんと時代が進んでいる。
小田島先生はまだ先生をやっていて、生徒から「おーじー」と呼ばれています。先生にあだ名をつけるとか、やってた。もはやあだ名ではなく悪口な場合もありましたね。
30代になっても変わらないみんなに安心します。ノリもテンションもみんな集まれば当時のまま。現実もよっぽどきっかけとかがないとそうそう変わらないですよね。私も高校を卒業したのはもう20年近く前ですが、中身は当時と大差ありません。
〆る
古い漫画ではありますが、現代のミニスカ高校生も登場してくる21世紀編もあり。
程よいギャグとテンポに時々シリアスなバランスの良さ。リアリティも含んだ彼女たちの言動は見ていて面白い。絵柄が完全に少女漫画ですが、男性が読んでも面白いと思います。性別問わずに読める漫画です。
1988年に講談社漫画賞少女部門を受賞。
番外編「純情クレイジーフルーツ大奥純情絵巻」
本編続編「純情クレイジーフルーツ21世紀編」全2巻。
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