1999年3月4日発売された1作目「SILENT HILL」。
モダンホラー作家、スティーヴン・キングの小説作品をゲーム化する企画だったが諸事情により頓挫。深い霧はスティーヴン・キングの小説「ミスト」の名残なのだね。
言われてみればオカルト要素を前面に出した世界観や不気味さ、グロテスクなビジュアルや恐ろしくも切ないストーリーなども、どこかキング感があるかもしれない。
サバイバルホラーのお約束をおさえつつ、ノイズエフェクトやラジオのノイズなどプレイヤーの恐怖や不安を煽る演出で高い評価を得る。
作品・繋がり
サイレントヒル ゼロ
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サイレントヒル
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サイレントヒル3
サイレントヒル2
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サイレントヒル4:THE ROOM
サイレントヒル:Homecoming
サイレントヒル:ダウンプア
サイレントヒル シャッタードメモリーズ
サイレントヒル ブック オブ メモリーズ
ストーリー
ハリー・メイソンは娘のシェリルと休暇を過ごすため「サイレントヒル」に向かい車を走らせていたが、突然車のヘッドライトに少女が照らし出され、避けようとしたところ道を外れて崖下に転落。
シェリルがいないことに気付いたハリーは車を降りる。季節外れの雪が降り、深い霧が立ち込める中、シェリルを探すためサイレントヒルへ向かう。
人の姿がない静まり返った町中には、ところどころに血痕が残る異様な様子。
町を探索するハリーがクリーチャーに襲われ、意識を失う。
カフェで目を覚ましたハリーは女性警官シビルと出会う。シビルは連絡が途絶えたサイレントヒルの様子を見に隣町のブラマから来たばかりで、まだなにもわからない様子。
シビルはここにいるように指示するが、ハリーはシェリルを探しにカフェを出ようとする。シビルは「まちがってもあたしを撃ったりしないでよ」と言い、ハリーに拳銃を預ける。
再びシェリルを探しに街へ出たハリーは、「学校へ」と書かれた紙を発見。学校へ向かう。
学校を探索していると、表世界と構造は似ているが、血と錆と膿にまみれた裏世界へ辿り着く。
探索を続け、表世界へ戻ったハリーは教会でダリア・ギレスピーと遭遇する。
ダリアは訳のわからないことを語り、ハリーに”フラウロス”を渡し「病院へ行け」と言い残しどこかへ去って行った。
病院で町の異変に巻き込まれたカウフマンと遭遇。カウフマンも町になにが起こっているかわからないという。さらに裏世界の病院で看護師のリサと出会う。リサとの会話中、ハリーは激しい頭痛に襲われ倒れてしまう。
目を覚ましたハリーの前にダリアが現れ、「もう一つの教会」に行くよう示唆する。そこへ向かい、骨董屋に着いたハリーはシビルと再会。シビルはシェリルを見たが、湖の上を歩いて行ったという。
ハリーが祭壇の前に立った時、炎が噴き出す。気が付くと裏世界の病院で、リサに再会。湖への道を教えてもらう。
道中でマンブラーに襲われているカウフマンを助け(※)、湖の船上でダリアに再会するとダリアは遊園地と灯台を目指せと言い、立ち去っていく。
灯台へ辿り着いたハリーは、サイレントヒルでたびたび姿を見かけた少女アレッサと対面する。しかし去っていくアレッサ。ハリーは呼び止めようとするが、アレッサは消えてしまった。
裏世界の遊園地でクリーチャーに寄生され、正気を失ったシビルと遭遇。やむなく交戦。(※)
遊園地の奥でアレッサに出会う。ハリーが持っている「フラウロス」が反応し、アレッサの超能力を封じた。そこに現れたダリアが不可解な言動を残し、アレッサとともに姿を消してしまった。
ダリアとアレッサを追うハリーは空間が捻れた世界の病院でリサと再会する。ハリーはリサを連れて行こうとするが、リサは「ここにいなきゃいけない」と言いどこかへ行ってしまった。
ハリーを招き入れるかのようにエレベーターの扉が開く。
リサと再会。しかし突然頭から血を流し始めるリサ。地下に行ったリサは、自分が既に死んでいることを知ったのだった。
部屋を出るハリー。再び部屋に入るとリサの姿はなく、日記が落ちていた。
火傷を負ったアレッサの看護をしていたリサ。1日に何度も包帯を変えなければならないほどの重傷でありながら生き続け、それでも回復はしないアレッサに徐々に恐怖を抱いていく。耐えられなくなったリサはカウフマンと揉めた末に、カウフマンに殺されてしまったのだ。
ハリーはついにアレッサ、ダリアと対峙する。
アレッサの母親であり、土着の宗教を信仰する教団の司祭であると語るダリア。
7年前、ダリアは信奉する神(邪神)をこの世界に降臨させるためにアレッサを母体としてアレッサの胎内に神を宿らせる。アレッサは邪神の復活を阻止するため、自身の魂を半分逃がして母体としての機能を喪失。神の誕生を阻止した。
この時の火事でアレッサは全身に火傷を負う。しかし神を宿していたアレッサは死ぬことができず、カウフマンの病院で看護されることになったのだった。
アレッサの半身は赤ん坊となり、サイレントヒルの近くでメイソン夫妻に拾われた。ハリーの妻ジョディは病弱で子どもを望めなかったため、シェリルと名付けたその子を育てることに決めたのだ。
教団の「聖女派」がアレッサの半身であるシェリルを呼び寄せるために、アレッサは7年間も拷問を受け続けた。ついにアレッサの魂が悲鳴を上げ、それを無意識に感じ取ったシェリルがサイレントヒルに呼び寄せられた。
シェリルと融合したことで力を取り戻し、1度は教団から逃れたアレッサ。ダリアの野望を阻止するために奔走していたが、アレッサを確保するべくダリアはハリーを利用したのだった。
ついにダリアの悲願である神が、アレッサの胎内から誕生してしまう。生まれ落ちた神はダリアを焼き払い、その力をハリーへ向ける。
↓分岐
「GOOD+」
(※)カウフマンのイベントを進行(※)シビル生存
ドラッグの原料を提供してもらう代わりに偽の検死報告書を作成するなど、教団と手を組んでいたカウフマンが切り札として持っていた魔除けの液体「アグラオフォティス」をアレッサに投げつける。不完全な邪神が誕生したが、邪神はハリーに撃破される。
アレッサとシェリルは1人の女の子をハリーへ託す。ハリーは光の向こうの出口を目指す。
カウフマンも脱出を試みるが、突如現れたリサにより地の底へ引きずり込まれていった。
町を脱出したハリーとシビル。2人は顔を見合わせてほほ笑む。
「GOOD-」
(※)カウフマンのイベントを進行(※)シビル死亡
カウフマンの「アグラオフォティス」で不完全な邪神が誕生。
邪神を撃破、ハリーは赤ちゃんを抱いて脱出。カウフマンはリサに引きずり込まれていった。
脱出したハリーは、何かを思うように空を見上げる。
→「サイレントヒル3」に続く
「BAD+」
(※)カウフマンのイベントを進行しない(※)シビル生存
邪神が誕生。アレッサの体を取り込んで襲い掛かかるが、ハリーが撃破。アレッサとともにシェリルの命も失われることとなる。心が折れたハリーをシビルが奮い立たせ、脱出する。
「BAD-」
(※)カウフマンのイベントを進行しない(※)シビル死亡
邪神が誕生。アレッサの体を取り込んで襲い掛かかるが、ハリーが撃破。娘を失ったハリーはその場に座り込む。次の瞬間、運転席に横たわるハリー。その目は閉じられることなく無を見つめる。
「UFO」
ハリーの目の前に現れたUFOと宇宙人、ハリーは娘の消息を問うが問答無用でハリーは連れ去られ、物語は強制終了。
キャラクター
ハリー・メイソン(32歳)
今作の主人公で、「サイレントヒル ゼロ」「サイレントヒル3」にも登場する。
職業はライター。妻のジョディを、シェリルを拾ってから3年後に病気で失った。
不器用で口下手なため、他人からは不愛想な印象を抱かれることが多い。しかし我が身を顧みず愛娘のために戦う頼りになる父である。
シェリル・メイソン(7歳)
今作と「サイレントヒル ゼロ」「サイレントヒル3」に登場。
サイレントヒルの近くでメイソン夫妻に拾われ、以降はシェリル・メイソンとして成長し、幸せに過ごしてきた少女。
アレッサと融合してからはアレッサと運命を共にすることになる。ハリーに感謝を示して、アレッサと共に絶命。
シビル・ベネット(28歳)
サイレントヒルの隣町、ブラマの警官。サイレントヒルの異変を知り、駆け付けたところハリーと出会う。
リサ・ガーランド(23歳)
「サイレントヒル」「サイレントヒル3」にも登場する、アルケミラ病院に勤める看護師。
カウフマンからアレッサの看護を任されるが、1日に何度も包帯を取り換えなければならないほどの重度の火傷を負いながらも生きているアレッサに恐怖を感じ始める。このことでカウフマンに反発した末に、カウフマンに殺されてしまう。しかし自身の死に気付かず裏世界に迷い込んだ。
ハリーと出会い、自分が死んだことを自覚。カウフマンを道連れに奈落へと消えていった。
マイケル・カウフマン(50歳)
教団と裏で繋がりがある、アルケミラ病院に勤める医師。
教団から特殊な麻薬の原料「ホワイトクロジェア」を供給してもらい、麻薬を精製し密売することで不当な利益を得ていた。密売ルートを守るため、アレッサの魔力で捜査官を殺してもらうなどもしていた。
教団が自分に害を成すことになった場合に備え、魔力を打ち消す効果がある「アグラオフォティス」を常備。
ダリア・ギレスピー(46歳)
今作と「サイレントヒル ゼロ」の黒幕。
町に古くから伝わる宗教を強く信仰、娘のアレッサよりも神の復活に対する執着が上回っている。
アレッサ・ギレスピー
今作と「サイレントヒル ゼロ」「サイレントヒル3」のキーパーソン。
生まれつき超常的な能力がある。クラスメイトからは虐めを受け、母親からは虐待を受ける日々を送っていた少女。
母ダリアが行った儀式で胎内に”神”を宿す。その際に発生した火事により全身に重度の火傷を負うが、神が宿っているため死ぬことができない。ダリアにより神を早産させられそうになるが、トラヴィスの助けによりそれを阻止。自身の魂の半分を遠くへ逃がし、母体としての機能を失ったことで神の成長を止めた。
アルケミラ病院に監禁され、ダリアがアレッサの半身であるシェリルを呼び寄せるために7年間拷問を続け、ついにアレッサの魂は悲鳴を上げる。これを無意識に感じ取ったシェリルがサイレントヒルに来る。
自身の半身であるシェリルと融合したことで火傷は完治、超能力も取り戻したことで教団から逃れることに成功する。しかし胎内に宿っている邪神の成長も再開したため、異世界や自分もろとも邪神を滅ぼすために町の各地に「メトラトンの紋章」を描く。
ダリアに騙されたハリーによってアレッサの計画は失敗してしまったが、アグラオフォティスにより早産で生まれた邪神をハリーが撃破。自身の生まれ変わりである赤ん坊をハリーに託し、絶命。